前回は自分の苦悶について書きましたが、今回はとあるマダムの苦悶について書こうと思います。

前に書いたかもしれませんが、基本的にジムで真面目に筋トレをしている女性はほぼ皆無といってよいです。

真面目にというと語弊があるやもしれません。必死でというべきでしょうか。

まぁ女性は筋肉をあまりつけたくないという要求が強いらしく、筋トレのセオリーを基本的にあまり気にな

さりません。ここに言う筋トレのセオリーとは高重量の重りを使って8回から10回の回数で自分の筋肉を限界

まで追い込むということです。苦悶の表情と声をあげ、もう無理みたいなところまでやるのが大事なわけです。

僕は週に2,3回ジムに通っていますが、未だ自分の筋肉を限界まで追い込んでいる女性を見たことがありま

せん。ただ一人の有閑マダムを除いて。。。

さて本題に入りたいと思います。僕の通うジムにはかなりエッジの効いた有閑マダムがいらっしゃいます。

何故マダムか?

それは彼女が週2,3回の頻度でジムに通い、毎回トレーナをつけているから。これだけで会費以外で月4万円

以上は確実にかかるので彼女はマダムと呼んで差しさわりないでしょう。

マダムは全然太ってはいません。むしろとてもスリムです。僕が推察するに、マダムは体重を減らしたいのでは

なく、老化に伴う筋力低下がマダムの体を少し緩ませてしまったのでしょう。そういう場合マダムと極めて親和

性の高いエステは何の役にも立ちません。筋肉をつけることしか方法がないのです。

そしてマダムは筋トレをすることを決意なされたのでしょう。

決意を固めたマダムは、マダムであるにも関わらず、毎回自分を限界まで追い込んでいます。まぁ厳密に言え

ばトレーナーによって追い込まれているというべきなのでしょうけれど。。。彼女は僕と同じようにマシンに座り、

苦悶の表情を浮かべ、時として絶叫しています。

僕はそんなマダムにシンパシーを抱いてやみません。

かの有閑マダムに筋肉の駕籠のあらんことを!!!!

笹谷