少し前の新聞ですが タイトルに「言葉の応酬 辞職か解雇か」という大きな見出しがありました

「私物を片付けて」と勤務先の社長に言われ 解雇されたと思って出勤しなくなった男性

社長は逆に 男性が自分の意思で辞職したと考えていた といった事件です

男性が去り際に「もう勤まらない」といったとのことで 社長は自己都合退職の申し出があったと思ったとのことです

仕事先からのクレームに端を発して 社長は最初から怒って話をはじめ 

男性は身の覚えがないことで 説明をしようとしたが取り付く島もなかった ということになり

「もう勤められない」との言葉になり 「勤められないならば私物をかたずけて」

それならばと 納得はしないまま「貸与品(貸与されたスマホ)と保険証を置いて帰り」「以後出社しなかった」

この様な経過をたどって 男性が労働審判を申し立てると 会社 は「解雇していない」と反論し

会社に150万円の支払いを命じる審判が出ると 会社は異議を申し立てる となり男性が地位確認を求める訴訟にまで発展しました

訴訟ではそれぞれの発言の真意が問われ 

最終的には 東京高裁で和解が成立し 男性が「もう勤まらない」と発言した日をもって退職したこととし

会社は一定の解決金を支払事で決着しました

そもそもの争いの原因は双方の「放言」でした

「そんなつもりでいったのではない」「そんな意味ではなかった」などあとでいくら釈明しても

一度放たれた言葉は消せません 

この事件の背景には 日頃のコミュニケーションが十分にとれていなかった職場環境があったのではないかと想像しますが

苦しい経営環境のなか また負担がかかる仕事現場の中で双方が少しづつ不満をため込んで 

何かのきっかけで 自分でも思っていなかった言葉を発してしまうというのは 私たちの周りでもありそうです

二人だけのようななかで言い合いに発展すると どうしても売り言葉に買い言葉になることはままあることでしょう

日常のコミュニケー^ションとともに 社内での対応部署やシステムも用意できていれば・・・ と感じる事件でした