企業のおよそ4社に1社で不正が発生していると言われています

たとえば

経費の水増し請求

私的な交通費を会社の経費として精算する

領収書の偽造

レジなどでの現金の着服

アルバイトの給与を多く申請して差額を着服

私的利用の物品を会社経費で購入

会社備品の持ち出し

架空取引

外部業者からのリベートの受け取り

売上・在庫の過大計上

色々思いつきます

この様に見てくると 明らかに「それは罪でしょ」と思うものもあれば

ちょっとドキッとするようなものもあるのではないでしょうか

これらは 経営者から従業員にいたるどの階級でも発生しているもので

長い期間 継続的に行われていると 不正な事という認識すら薄れてしまっているようなものもありそうです

普通はダメなことだとわかっているけれど ここでは許されていると思っていた などというのはよくあります

この様な不正が及ぼす影響は 金銭的な損害だけにとどまらず

取引先などからの信頼損失や 社会あ敵な信用失墜などにも発展します

また 社員のモチベーションダウンにもつながり 

場合によっては 民事・刑事上の問題にも発展しいます

これら不正を防止するためには まず不正が発生する原因を考察あすることが必要となります

内部不正は「動機」「機会」「正当化」の3つの要素が顕在化した時に発生しやすいと考えられています

すなわち 仕事をする上で 責任やプレッシャーや 人間関係や本人の気質なども関係して

様々な状況で追い詰められてしまったとき 問題解決のために不正行為を選択してしまう可能性が高くなります

また ルールの順守を省略しても誰にも指摘されず発覚もしなければ ルールを無視して不正行為を行う可能性が高くなります

承認フローが形骸化していたり業務が属人化しているなどの環境ならばますます不正が起こりやすいと考えられます

不正を行うときには人は良心がとがめたり 不正発覚のリスクにおびえたりすると考えられますが

正当化できると思う理由があれれば 不正を行う方向に判断を傾かせやすくなります

となると この不正の発生原因を取り除けば 不正発生の機会を低減させることができるということになります

最近ニュースなどで大きく取り上げられていた 製品の品質検査の数値を改ざんするなどは「動機」にみられる発生原因が大きいと思われます

いくら頑張っても合格数値が出ない けれど期限や達成目標が厳密に定められているので担当者にはどうしようもないという「動機」のあるなかで

検査数値を書き換えても ばれないと思われる あるいは長い間バレなかったという経験があり 

全社的な目標達成のためには仕方がないと考えている風潮があり あるいはトップからの厳しい命令に基づくものであり 

トップも達成できないかもしれないことをうすうす気づいているが 製品の瑕疵として事故にはつながらないから問題は顕在化しないと思われている 

もし自分がこれの問題を告発すれば 全社的な裏切り者になる などという圧力も感じる

このように 不正発生の3要素がそろってしまえば 会社を挙げて長期間にわたって不正がはびこる ということになってしまいます

かのニュースはその結果がニュースとして色々取り上げられる大きな事件となってしまってから表ざたになったという事です

防止対策を考えるにあたっての前提は 経営者が率先して不正を許さない企業理念や行動方針を立て 守るべきルールを徹底して

従業員の心理的側面からの抑制をすることに始まります

そのうえで 

バレなかったとかバレないと思えるといった「機会」をなくすには

誰かにどこかの段階で複数の人にチェックされ 見られている という組織を作り そのルールを作るという方法が考えられます

動機やプレッシャーがあったとしてもこの「機会」がなければかなり不正は防げると思われます

長い間色々な企業を見てきた経験から言うと

トップが公私混同をしていたり 不正防止対策するための投資を直接利益につながらないなどと惜しむ会社は

必ずと言っていいくらい不正が発生していました

組織ルールの構築はもちろんですが その構築した防止対策を実際に運用していくために

発生の可能性が高く 被害が大きいい不正に対していち早く集中的に経営資源を投入しtげ対策していくことが求められます