ひと月くらい前の新聞のトップの見出しですが

「個人情報漏えい1万3千件」 という見出しを見ました

2023年の個人情報漏えい事案 が1万3279件と前年度から70%増え

過去最多を更新したことが 政府の個人情報保護委員会がまとめた年次報告案でわかった という事です

企業など民間部門で大幅に増加したうえ 国の機関に加えて地方自治体が新たに報告義務の対象となり

千件近く集計されたことも 集計の総数を押し上げたとのことでありました

ひとことで言って大量のデータを伴うデジタル社会への対応が追い付いていないという事が分かったという事だと思います

漏洩したのはまだ紙媒体が多く  原因は誤送付や誤廃棄など人為的なミスが中心で

担当者 のセキュリティ意識やシステムの甘さが目立った と分析されています

LINEやヤフーに対する不正アクセスや トヨタ自動車が運転支援サービスのクラウド環境の設定を誤っていたケースもあり

それらにおいては漏洩の規模も今までにないほど大きかったようです

漏洩の規模や内容などを見ると 必ずしも個人や中小企業など情報システム環境が不備であろうと思われるところで間違いが起こっただけでなく

退職した職員が在職中に入手した情報やアクセス情報を悪用したり 

デジタル庁でマイナンバーに別人の公金受取口座を誤登録するミスが相次いだり

マイナンバーカードを使ったコンビニでの証明書交付サービスでトラブルがあったなど

トラブルはあらゆるところ あらゆる場面で生じていたようです

この様なニュースをみるにつけ 今後情報がネット空間で高速で流通する現実に対応するために

システムの整備はもちろん 私たちの知識や行動にまで法的な整備や対策が必要になっていると痛感します

本来便利で有用なはずのシステムではありますが 紙媒体ですら漏洩がいたるところで起こり

信頼性が何よりも大切なバーチャル空間なら目に見えない分 より注意が行き届かず

漏洩に加担しているという意識もなく情報が拡散されるということになってしまっているように思います

AIの進歩についていけないどころか 騙されていても気付かない可能性が広がるともいわれています

人間社会の営みである限り やはりそれをコントロールし リードしていくのは人間であるという根本のところをよく考え

目先に踊らされない姿勢をみんなが身につけないといけないとつくづく思っています