男の価値
(2024年4月15日 09:00) カテゴリー:所長通信男の価値 とは何か
男らしい とはどのようなことなのか
女性に対して「女らしい」「女性目線」などと あえて「女性・・」などと表現すること自体
ジェンダー違反ではないかという議論はよく聞かれるところです
それに対して 「男らしい・・」「男のくせに」「男の子なんだから」という言葉はどうなのでしょうか
「男らしい・・」という使われ方は必ずしもマイナスの表現ではなく
どちらかと言えば誉め言葉に近い場面で使われるようなイメージもあります
多分「男らしいね」とか「さすが男の子」といった言葉は褒め言葉と言えるのでしょう
でも男性が「男らしくない」とか「男の子のくせに」と言われることを恐れて無理していたら
それはちょっと問題ではないかという気がします
男だけ働き続けなければならない なんて不平等ではないか などというような話も最近はあるようにも聞きます
現在でも男の価値は仕事や収入で決まる という価値観が生きているように思う時もあります
確かに 女の子は大学を卒業してからアルバイト生活で趣味を優先していても 親とかにあまり厳しく言われないけれど
男の子が同じようにしていたら「まともな仕事を・・と」まるで一人前の大人ではないように周りにヤイヤイ言われる という場面は身の回りでもよく聞きますし
それを なんと古い・・などとも思わないでなんとなく受け入れている現状があるようにも思います
ところで
DV被害に対するシェルターが設置されているのは京都も含み11道府県のみというニュースを見ました
厚労省の調査によると女性用シェルターは全47都道府県に設置されており その他民間委託のシェルターも多数あるのに・・という事です
この調査によると男性用の公営シェルターを設置している都道府県はゼロで上記11道府県というのは民間委託などのシェルターという事です
改正DV防止法によると 殴るなどの身体的DVだけでなく
言葉や態度で追い詰める精神的DVも保護命令の対象に拡大されているので
それならば男性がDV被害者となることも増加するというのも納得できるような気にもなります
また現状で女性シェルターに比べ男性シェルターが極端に少なく 男性被害者を救えていないのは
「男は強いから」ではなく「男は強くあらねばならないから・・」という世間の意識がまだ強くあるからではないかと思います
近年は男性による被害相談が急増してきているというニュースもありますが
まだまだ「男は強くあらねばならない」という価値観から相談できない人がいたり
DV被害を受けたという事自体「それでも男か」といった世間の目が 被害を潜在化してしまったいる のではないかと考えられます
DV防止法の改正にともない 今後は男性からの被害の訴えも顕在化し増加することは間違いないことだと思われます
女性についての手当や支援が十分であるとは思いませんが
女性についてはジェンダー云々というまでもなく支援や救済と意識がつながるようになったことを思うと
今後は自身がDV被害者であると認識する男性も増加するでしょうから 相談窓口や男性用シェルターも
急いで整備していく必要があることは間違いないところだと思います
そのように多様に目を行き届かせ対応できるようになることが
本当の意味での男女平等であり 人が活き活きと生きていける社会の到来と言えると思います