組織のスキルアップ
(2022年11月14日 09:00) カテゴリー:所長通信真夏の暑い日に幼稚園の送迎バスに取り残された幼児が熱中症でなくなったというニュースがありました
あまりにむごい事故でしばらくニュースも避けるような日々をすごしました
否応なしに聞こえてくる事件の原因は
幾重にも気付く機会があったにもかかわらず それがすべてスルーされてしまったという
あまりにも情けない そんなことで大切な可愛い命が・・と余計に目を覆いたくなる事情がつらすぎました
そのような事故をふせぐためのシステムなども導入されていたのに
わずか5~6人なのに乗って来た子供が全員降りたかどうかも分からない責任感のなさ
出欠をチェックするシステムが導入されているのに その入力が本来の方法でおこなわれておらず
副担任がシステムでは出席になっているのに本人が見当たらないことに気付いていたのに
担任が上の空の返事をし それを聞いた副担任もそれ以上こだわらなかったという事実
自分たちが大事な命を預かっている という認識があまりにもなさすぎます
振り返ってみると 私たちの周りでも
最近は効率化とかIT化という名前のもとにシステムやソフトは導入しても
すなわち静的には適正なシステムが導入されているにも関わらず
その運用は全くされていない 導入さえすればシステムの力でなんとかなる とでも思っているのか
と思える状況は散見されます
どんな優秀なソフトでもそれを使うのは人間です ということを現場で口にすることも多いのですが
ソフトが人間の間違いや不足分を自動的にカバーするかの如く放置されています
組織で活動しているのですから 人間の力もITの力もうまくかみ合っている時が望ましいのは言うまでもありませんが
ITに乗っかっていれば最新のやり方の導入ができていると安心しているような
かえって人間の能力をIT以下に評価していると思わざるを得ないことになっています
またテレワークといった 個別の人間がそれぞれの場所からそれぞれの時間帯で仕事をするという方法が
新しい働き方としてもてはやされています
ネット上でチャットするとかでコミュニケーションもとれるし 議論もできる とはいうものの
隣の席の人が何か考え込んでいる様子だから声をかけてみる そこからみんなが集まってきて議論が起こる
というような場と時間の共有がイノベーションには絶対必要だということも事実です
IT化やネットワーク化といった最新のツールを使いこなすと同時に
そのような顔をあわせての情報共有や暗黙知の共有といった
人間にしかできないことでの 個々人のスキルアップがあって初めて
本当の組織力が育まれ向上するのだとおもうのですが・・・