「企業が「見えない価値」を語り始めた」

新聞のコラムの書き出しにこのような文章があり興味を惹かれました

今まで企業の業績評価の中心は財務諸表で その中心は会計的な金額で表示されていました

私たちは会計の基礎の基礎のところで 金額的(貨幣的)評価できないものは会計には取込めない と習いました

例えば 長年の努力により有名になっている商品名 ブランド名は 自然発生的なもので

金銭をもって取得したものでない限りは会計上は何ら簿価としてとりこめません

例えば 経営陣の信頼性や社会的な信用(ガバナンスやコンプライアンス) 

あるいは長期的な経営方針といったものや 

まだ会計上の数字には反映していない 研究開発方針などもその一つとなるでしょう

最近ならば 男性の育児休暇取得率であるとか テレワーク比率などもそのような会社の見えない価値かもしれません

良い会社とは何か? という問いかけに対して 年商(年間売上高)や利益金額や利益率といった

短期的な会計の数字だけでは満足できる答えにはならない というのがこの議論の元になっているようです

今までも事業報告などの中で触れらて来た情報ではあるのですが

昨今の特徴はその文章による説明といった ともすれば主観的・定性的になりがちだったものに

客観的・定量的な分析を取り入れようとしているところにあるようです

例えば仏ダノンが提唱した「炭素調整後1株利益」だったり 

炭素貯蔵や洪水リスク軽減といった自然資本の価値を評価する投資会社の指標であったり

この様な見えない価値とコストが明らかになることによって

これからの企業の評価は大きく変わっていく と言われています