テレワークの課題
(2021年5月17日 09:00) カテゴリー:所長通信緊急事態宣言がでて ひとつの依頼として テレワークの割合を70%にしてほしい
という要望がでました
町でのインタビューでは 「急に言われても すぐにはできない」という話や
「何かあったとき対応する必要があるので 自分のポジションでは出勤せざるを得ない」とか
「私の仕事はテレワークではできないので・・」とか
色々な言葉がありました
新型コロナウィルスの拡大に直面して 世界的にテレワークが強制的に導入され
普及が急加速で進んだのは事実です
物理的な意味で テレワークできるスペースを初めとする環境の整備や
Wi-Fiなどの通信環境の整備 情報セキュリティ対策なども
今のところ「走りながら改善していく」といった状態のようです
私個人の周りでも 色々な会議がZOOM会議になり
直接対面せずにパソコンの画面を通して打ち合わせや報告をする というのは
知らない間に違和感が薄れ日常の行動に組み込まれてきています
しかし 半面事務所スタッフが家で仕事をする場合においての
資料のデータ化や 仕事上の連絡だけならともかく 適切な意思疎通には
まだまだ危うさを感じ 不安に思っていることも多々出てきています
対面式のみんなが同じところに集まって仕事することが最高である とは思わなくなってきましたが
しかし 対面での接触ならば対話は高頻度かつ瞬時のフィードバックが可能であり
ほんのちょっとした表情の変化から暗黙知と言われるような情報も受け取ることができます
また ひとつ一つは大したことでないかもしれませんが 体裁をつけたり小さなごまかしの積み重ねが
共通の理解や親近感 信頼関係の構築 暖かさある組織風土を継続するといったことを難しくするともおもわれます
その上対面接触なら自然にできる グループで仕事をする場合の仲間づくりに必要な
仲間うちでのみ共有できるような文脈依存的な暗黙知の獲得はできないだろう と思われます
私は 会社での仕事は共同作業だと思っています
今日の仕事は個人で独立してできる仕事でも その仕事の全体はみんなで協力し合ってこその成果であることが多いと思います
みんなで協力し合い切磋琢磨して成果を上げるという喜びの側面も無視できないものだと思います
とはいうものの ビデオ会議やテレビ電話と言われるものもずいぶんと進化し
対面であることを必要としない場面も広がってきていることも事実です
信頼関係の構築も グループのメンバーを選ぶためのスクリーニングも
かなりの部分がビデオ会議等で可能となっています
対面型の接触で替えがたいのは
新たな組織のメンバーとなり そこでの価値観や流儀を学びながら
仲間になっていくというプロセスだと思います
「何でもテレワークやビデオ会議で」 でもなく 「対面でなければ」 でもなく
これらの使い分け あるいは上手な組み合わせがこれからの一番の課題になってくると思います