入社式のトップ訓示をみると
(2012年4月9日 12:00) カテゴリー:所長通信この4月2日 たくさんの企業で入社式が開かれました
日経新聞の記事によると 円高や震災対応など厳しい経営環境を反映して 新入社員への訓示では率直に危機感を語る経営者が目立ったということです
特に グローバル化への対応について 国際人になるべく自己研さんに励んでほしいとか 世界の動きを敏感に察知する感性を磨いてほしいなどの期待が示され、
変化に対応する柔軟さや、単なる歯車 同質の人があつまる「金太郎あめ」集団では対応できないといった個性を求めるメッセージもみられたようです
一昔前の 「高品質の歯車」的な従業員集団がよしとされた大量生産型の企業運営は古くなり、 グローバルな規模で絶え間なく変化し続ける市場に対応し続けるためには トップの指示に従順に従う集団では 生き残れない という現実が企業の現場では痛感されているのだと 感じます
かたや 求職中の大学生に対するアンケートでは 「自分の個性を生かせる職場」「仕事をまかされて 自己責任で目的を追求するといった 自由度の高い やりがいのある職場」を望んでいるという声が多く聞かれます
長い間 社会人として生活してきた人間には 企業のトップの声にその通りとうなずく反面、本当に個々の活動を殺さないで活かせるだけの柔軟性の組織はできていますか?なんて少し皮肉に感じたりするところもあります
また 学生のみなさんには 自分の個性 とか やりがいのある仕事 について具体的にわかっていますか? クラブ活動ではないので必ず成果が求められる職場において 仕事を任せられるなんてすごいプレッシャーにたえられますか? なんて心構えを確認したいような老婆心が芽生えます
表面的には 求人側 求職側の両者の思いは一致しているようですが 実際は就職におけるアンマッチ ミスマッチが存在しており、新卒者の就職率の悪さは必ずしも景気の悪さだけでもないような感じがします
その一つとして 強く感じているのが 「個性」という言葉で表現されるものの中味です
企業は その人間の持っている専門的なクオリティの高さや発想の豊かさなどをして「個性」といって求めている
それに対して
学生の思っている「個性」とは キャラクターであって 個性的な面白い人レベルのものではないかということです
専門性を深めると オリジナリティは薄れていく ということも有るかもしれませんし 多様性に対応する広く浅くもクオリティの一つの場合もあるとは思いますが いかがでしょうか?