セクハラ野次
(2014年7月22日 09:00) カテゴリー:所長通信先日来 東京都議会での 「早く結婚しろ」「子供が産めないのか」といった野次についてニュースになっています
また それ以前に国会でも同様の野次があったの新聞記事もありました
議会での野次もタイミングのよい ウィットにとんだ 野次は時には議会でのスパイスになるという話を読んだ記憶もあります
しかし 今回の野次は 議会の品位だとか言う以前の問題で 表面的には見られなくなりつつある 世の中の心の中を
図らずも表出した形になったと思います
少子化は国の存亡にかかわる重大問題であり 本当にしっかりと対策をたてないと日本の国はなくなるというような問題です
若い女性が結婚して子供をうめば改善するのに 仕事だ自由だといっているからこんなことになってきたのだ という考え方は
男性に限らず女性(どちらかと言うと適齢期女性の母親年代がおおいかな?)にもあるように思います
もちろん 子供を産むのは女性ですから 彼女たちが望まなければ根本的に問題は解決しません
しかし 問題は産みたくないのではなくて 思い切って産めない環境であるのではないかという議論が
まだまだ表面的な施策の段階でとまっていることにあるのではないかと思うのです
保育園を増やす 産休や育休を取りやすくし職場復帰もしやすくする という施策から始めるのが必要であることは言うまでもありませんが
妊娠したらまともに(重労働や長時間労働が受け入れられない)働けないからお荷物だ とか
産休や育休があけて職場復帰しても 休暇中のブランクを埋めるのは個人努力であり
完全に職場復帰もしないまま、保育園だの子供が熱をだしただので またしても遅刻早退するのは
そのような必要のない(バリバリ働いている?)人の足を引っ張る以外のなにものでもない
といった 無言の圧力がのしかかることが多いという子育て女性の現状が見えていない のではないかと思います
昔にくらべれば ずいぶん働きやすくなったとは思いますが
そんなことを言っている私でも 男性職員がゴミだしをしてから出勤するので少し遅刻になります だとか
今日は妻が残業しなければならないので 定時に帰ります というようなことを目の当たりにすると
一瞬「えっ」と思ってしまうことがあります
一昨年 少子化対策が成功している と言われているフランスの少子化についての取組みを視察する機会に恵まれました
役員や部長といった重責にある女性が3人4人の子持ちであることは全然珍しくなく 育児ママや職場や地域での保育園の充実を見て
素晴らしいと感じましたが なによりも これが少子化対策としての位置づけというより ワークライフバランスの取組みとして動いていることに
これだ というように思いました
男性による今回のような発言をセクハラだ と非難するだけで終わらせず
その元にある 意識について反省し 子供や孫の世代に無意識にそのような意識を植え付けていないか
も見直してみないといけない と思っています