以前 座右の銘は などと聞かれたら 「しなやかに したたかに」と答えていました

私は すでに四半世紀以上にわたって 仕事を続けているわけですが

大学を卒業したころ 

「女の子はクリスマスケーキ」つまり25歳になったら価値は激減する などと半分本気でいわれていました

また 四年制の大学を卒業した女子は ほとんど働かないうちに結婚退職するにきまっているから 採用しない

就職しても女子の仕事はお茶くみとコピーと決まっていて 

たとえ縁談がなくても25歳くらいになると 会社にいずらい なんて時代でした

でも私は 自分の生活を人(夫?)に頼る生活は不安定だと思っていましたし

せめて自分(と自分の子供)の生活費くらいは自分で稼ぎ出したい と思っていました

それほど キャリアだ女性の自立だと しっかりした考えがあったわけではありませんが

漠然と ひとに頼る生活(家や夫がもしいなくなったら 生きていけないような生活)になる不安を感じていました

そこで 公認会計士の資格を取ろう 働きつづけても肩たたきされないであろう仕事に就こうとしました

幸い試験に合格し いまだに会計に携わる生活をしていられるのは 幸せなことであったと思います

その過程で どうして資格者になって働いているのですか? とか 家族はそんな母を妻を認めていますか?

という質問を いやというほど受けました

今ほど 女性の社会進出や 多様な生き方がなかった時代ですから

生活にこまっていないでしょうに 働きたいとは なんと変わった人だとか 

私の「わがまま」のために 夫や子供はどれだけ不幸か と暗に批判されているように感じたこともたびたびあります

まじめに 答えようとしたときもありますし また自分なりに「なぜだろう」と真剣に考えたこともあります

また 本当に家族を不幸にしているのだろうか と悩んだこともあります

そのような時間を過ごして 女性が社会進出することの見えない壁をいやというほど感じさせられました

また 後に続く女性のためにも くじけられない しっぽをまいて逃げるわけにはいかないと 歯を食いしばったこともあります

その時々に 見えない壁に対処するために心でつぶやいていた言葉が 「したたかに しなやかに」 でした

正面きって喧嘩したり論争したりしてもつかれるだけ でも だからといって自分の人生は自分で歩む

だから しなやかに しかし したたかに 強く歩もう なのでした

現在 社会に進出している女性は普通になりましたし 才能ある人たちがたくさん輝いています

本当にその面では 様変わりしたと思います

一昔前の先輩方のように それを勝ち取ったという思いはさすがにありません

そして これからは 女性だけでなく男性も そして日本全体が 「したたかに しなやかに」 強く生きていくこと を要求されているのではないかと

最近のニュースを見るにつけ 感じています