「怒る」と「叱る」 よく似た言葉で言い方の違いのようにも思われるかもしれませんが

この二つには大きな違いがあります

「怒る」は感情に任せて自分の気持ちをぶつけること で

「叱る」は理性に基づいて相手の為を思って注意する事 と説明されています

子育てに奮闘いている時も 子供に対して「怒る」のではなく「叱り」ましょうと指導されていましたし

仕事について部下や後輩を持つようになっても 「叱る」のはいいけど「怒って」はダメと言われてきました

それで 自分が何か言ったあとなど「怒っていなかったよね」「ちゃんと叱れていたかな」と

常に自問自答することもなかば習慣となっています

しかし いまだに上手に叱ることができた と思えたことはなく ついつい怒ってしまったという反省ばかりです

その時は「相手の為を思って あるいは全体の利益のために」「感情を交えずに」「穏やかに」「理解してもらえるように説明」しているつもりでも

後になると 相手の態度に接するうちに腹がたった とか 

そもそも「叱ろう」と決めるきっかけは腹立たしく感じたからだから 感情が入っていないなどはありえないのではないか

などと 自分の内面を見直すたびに「怒ってしまった・・」と反省し どのようにフォローしようかと悩むことになります

最近は「歳のせい」というより 現場の第1線から少し離れてきているためか そのような出来事自体がほとんどなくなってきていますが

ストレスがずいぶんなくなったとつくづく感じています

「怒る」はその行動の理由が自分のためで 「叱る」は相手のため というならば

動機は間違いなく「相手のため」と自信をもって言い切れますが

内容が誤解されているように感じたり 涙を見せられたりすると

いくら自分のために感情的になっていないと自答しても 

こんな態度を見るくらいなら ほっておけばよかったと しばらくこちらが落ち込んだりもします

本当に難しいものだと思います

自分の身近な事だけでなく 世の中を見ても これは「怒ってもよいのでは」と思えることも多々あります

後で嫌な思いをしてストレスを感じるくらいなら ほっておこう とみんなが思ってしまったらおしまい ですから

エネルギーをかき集めて せめて「怒ろう」などとも思ったりしてます

今年も終わりに近づきました

来年も「怒る」エネルギーを持ち続けたいものです