減税?
(2023年11月6日 09:00) カテゴリー:所長通信テレビなどで 物価高などに対して一般の生活が苦しくなってきているので
それを支援するために減税をするという話が 急に声高に沸き上がって来たように感じます
*%の減税というと高所得者の方が絶対値的には多額の減税になるので定額がよいとか・・・・・
昨今の急激な値上げラッシュや物価高で毎日の食料品の買い物でも生活への圧迫を感じているものとしては
少しでも生活に対する支援はありがたいと みんな思うだろうな とは思うのですが
もともと生活が苦しい世帯はたぶん所得税も納税していない世帯だろうに どこから減税するのだろう
すなわち減税するもとの納税額がないのに・・思っていたら 所得税を払っていない所帯とか
地方税を納税していない所帯を対象に という説明になってきて
それなら 納税額がなくてもできると(すなわちマイナス納税?)疑問はとけはしましたが
あらためて それは減税とは言わないでしょ それなら減税ではなく給付金でしょ などと突っ込みたくなってきています
確かに物価高騰が続き 電気やガスやガソリン代への補助程度では効果は表れてこない状況を見ていると
もっと確実に目に見えるように・・という思いはみんなが持つであろうとは容易に想像できますが(ましてや選挙も想定しているとしたらなおさら・・)
又 子供に3食満足にごはんを食べさせられない片親所帯が・・といったニュースやドキュメントを見ると 私個人でも何かでいることはないかしら などと思ったりもするのですが
しかし 少しひねくれて政策を見るようになってきている目から見ると
そんな単純な票集めの言葉には騙されない などとも思ってしまいます
政府は企業に賃上げも促していますが 単純に企業が無理して賃上げをしてもそれは商品の値段に跳ね返ってきて それでは実質の賃上げ効果はでてこないでしょうし
色々な補助金で目先の負担を小さくしても それは一時的なものに過ぎず 最終的には負担は軽減しないでしょう
そんなことをしているうちに景気の根本的なてこ入れができなかったというような結果になれば かえって将来の国民の負担は大きくなっていくのではないかとまで思わざるをえません
その上将来を不安に思う気持ちが払拭されないと みんな将来に備えて貯金しようと行動するであろうことも当然予測できます
また少しまえ こども手当とかの給付もありましたが どこの家庭でも知らないうちに亡くなっていた という結果になっていたと聞きます
目先の負担感を軽減するという小手先の政策をこれ以上重ねることにどのような意義があるのかと思います
同じ失敗を何度すれば目がさめるのか もし小手先の「4万円」にみんなだまされて大喜びすると思っておられるなら
それはあまりにも我々まじめにコツコツ働いている庶民を軽んじてませんか という気持ちになりますし
かえって今しなければならない改革をおくらせてしまうことになって もっと傷を広げてしまうのではないかとさえ気になります
今しなければならないのは すぐに目に見えてこないかもしれませんが世界の潮流に乗り遅れてきている日本の産業構造の刷新ではないのかと思います
失業率は外国に比べて際立って高くなく 一人当たりの個人金融純資産も諸外国に比べて低くなくと資料は示しています
ただただお金をばらまいても 人々はお金をつかわなく 頑張って世の中をよくするのだ という気概を持つこともなく
というこの国の基本的な部分 円安の改善や温暖化対策 エネルギーの転換 雇用の維持(働き方の見直し) 少子化対策 あげればきりのない しかしとっても大切な部分に対して
むしろ今が外圧のある状態として改善に着手すべきだと一歩を踏み出さないのかと思います
私はこれからは成長や拡大といったただ一つの尺度で競争することのない(できない)社会になっていく
量より質にこだわる社会になっていくと思っているのですが
それでも大きな変革期には血も流れる改革が不可欠になる場面は多々あるはずです
なぜ今 それをしなければならない時期に来ているのだと 今の状況を外圧だチャンスであると 訴えてみんなでこの困難を乗り越えようという
リーダーシップがとられないのか それほど絶望的な状況なのか
もう高齢者の域に入っているものが現役の努力して奮闘している人たちに分かった風なことをいうのは・・・と自制して遠慮するようになってきていますが
それもあるいは無責任な先送りへの消極的な賛同の行動になっているとしたら・・・・・・
ほんとにどうすればよいのか 答えは出ないと思いつつ考え込んでしまいます