無理に外交的にならなくていいよ
(2023年1月23日 09:00) カテゴリー:所長通信これは 昨年12月のDHBRメールマガジンで配信されていた記事ですが
その内容を少し紹介したいと思います
20世紀の代表的な心理学者のカール・ユングが
人の性格は 興味が自身の感情や思考に向かう内向的な人と
注意が他人や外の世界に向かう外交的な人に分かれるという 理論を提唱したのですが
これが 人がどのように世界を見て 意思決定をするかについての心理的選考について診断するMBTIの一つの柱になったことで
外交的・内向的というが言う概念がビジネスの世界でも広く知られるようになった ということです
これがその後 成功するためには外交的でなければいけないという暗黙の認識となって深く根付いて
学校でも会社でも 外交的である人が認められ 外交的な行動のトレーニングが行われるようになりました
実際に 現代の職場において 外交的な行動をとる人の方が給与が高く 昇進も早く 評価も高いという現状が認められもしています
しかし最近になって 内向的な人に着目する研究が行われるようになってきています
これらの研究によれば 内向的な人がネットワーキングや人前で話すなど外交的な行動を取ると その場では一瞬エネルギーレベルがあがるものの
自分の本来の性格や好みではない行動となるため 長期的には疲労し 幸福度や上ルビーイングが低下するという研究結果もでています
そして 男性的なデフォルト(自己中心的 独立 断定的 競争的 リスクテイキングなど)を見直して 女性的な行動を再評価し
バランスを取った職場は パフォーマンスが高くなり資金調達額も増え
人の潜在能力を正しく見極めるようになり より成功する職場に変化した
という研究結果も報告されています
組織の成功のためには外交的・男性的な行動が必須で
そのため もともとその傾向を強く持っていた人が成功するのは当然で
もっていない人はそのような行動に努力して取り組まねばならない という考え方は
いまだに多くの人が自分では気づいていないほど根深くもっているのが現状である ともいわれています
男性的・女性的という表現は男性に多いとか女性に多いといった意味での表現でないと理解した上で
様々な性格や行動の選考を持つ人たちが 自分自身の力に気付くことができ
その人だからこその力を発揮できる職場になることがバランスの取れた強い会社となる道であるようです