コロナ禍を経験して
(2020年11月16日 09:00) カテゴリー:所長通信もちろん まだ終息したわけではありませんが
1年近くコロナ禍で過ごして 見えてきたものもあるように思います
日本では コロナまで バブル崩壊後30年間も 過去の成功体験にとらわれすぎて
過ごしてきたのではないかということに気付きだしたのではないか と思います
アナログな世界に安住し
集団主義のなか協調性が良いことととされ
みんなが同じ方向を見る中での効率化の追求が効果的だと考えられ
よきにつけ 悪しきにつけ 精神主義的な頑張りに価値を見出すキライがある
といった空気の中で 思い切った改革に手を染めることはためらわれていた というか
イノベーションも起こりにくい状態が続いてきた と言えるように思います
何とかこのような状況から脱出しなくては と考えても
出る杭になるリスクをとる勇気も方策も見いだせずに時が経過していたということになるのでしょうか
そのような中 コロナが否応なしに目を覚まして行動しないと生き残れない という大きなきっかけを与えてくれた と思います
ハンコ不要への動きなどはそのわかりやすいところですが
有無を言わさず バーチャルな世界で仕事をするようになり デジタル社会へ大きく移行してきています
また 原料などを中国一国に依存しすぎていたことに気付き バランスの取れた供給網を確保する必要や
環境問題も含めて広くステークホルダーに目配りをする企業行動の必要性や
大きく言えば 強権で支配する政府が良いのか 自由を確保しながらリードしていくような政府が望ましいのか
というようなことも 政治家の主張の問題でなく一人ひとりの普通の庶民の問題であるということにも目ざめてきた
と言えるのではないでしょうか
これからは
個々人の力の価値を高め それを認めてリスペクトし
出る杭をみんなでたたくのではなく
個人の能力や多様性を認め合い高め合うような企業や社会になることが望まれることであり
必要なことになるといえます
そのためには身近なことに至るまで すべての変革が必然的に生活にも影響をおよぼすでしょう
一人ひとりが変革の痛みに積極的に取り組む前向きな勇気と
デジタルの世界の持つ独裁的性質や個人情報を守る仕組みなどにはしっかりと取り組むあきらめない気持ち
その両方をしっかりともって 明日につなげていきたいと思います