京都大学霊長類研究所の松沢哲郎教授の著書(「想像するちから・チンパンジーが教えてくれた人間の心」)によると 

「チンパンジーは人間とたくさんの部分で似ており、親の姿から学んだり 道具を使うこともできるが 『他者につくす』といった行動は 確認されていない。

つまりこれは 人間ならではの『知性』によるものである」と述べられています

人間とチンパンジーの遺伝子を比較すると 98.8%までが同じで その差はわずか1.2%ですが、このわずかの差で 人間だけに備わった能力が『他者につくす』という行動ということなのです

昨年の東日本大震災のときの数々のニュースを上げるまでもなく このような苦難に直面した時に示されるこの人間にだけ備わった能力は 無神論者であってもよくぞ神様はこのような能力を人間に与えてくださったものだ と感謝せざるを得ません

しかし その反面 いじめのニュースや育児放棄 ネグレクトをみるに 人間は動物以下なのではないかと嘆きたくなることも多々あります

きっと すごい能力を与えられているからこそ ともすれば 本能がなくなってしまうような危うい存在にもなれる 危うい存在なのかもしれません

日々生活していくために必要なことはそんなにたくさんはないと 昔母親から教えられました

何が必要で何が不要か 今こそ澄んだ目でよくみきわめて せっかく人間に与えられた能力を曇らさないようにしたいものだと思っています