ビジネス版悪魔の辞典 という本を持っています

私が持っているのは 1998年12月発行のもので著者は山田英夫とあります

かの有名なアンブローズ・ビアスの「悪魔の辞典」も発想をベースとして日本のビジネスの現場で起きているさまざまな事象を、わかりやすく説明する目的で書かれたものです

「悪魔の辞典」と違うのは 風刺やパロディが目的ではなく、現実の日本企業を見た場合、「本書の用語解説の方が、教科書の定義よりも正しい」というのがそのコンセプトとはしがきにあります

この本が書かれてすでにかなりの時間が経過していますが いまでも思わずクスッとわらってしまう定義がたくさんあります

ここでは その一例をご紹介します

「取締役」・・・社長の思いつきの発言を、何の翻訳もせずにそのまま部下に伝える人。発言の真意を社長に質問することなく、推測することが仕事。

  そんな人たちばかりではないでしょうが でも そう思ってヤケ酒・・って場合もあるか??な

「プロセス評価」・・・結果が出せなかった人への配慮。

 仕事だから結果は必要 でも結果を出すためにはプロセスも大事ですけど・・・・

「一律削減」・・・「戦略がない」ということを公言すること。

  会社にもあるかもしれませんが、どこかの政治家やお役人に聞かせたい・・・・・

「自己都合退社」・・・会社側が最もうまくやったリストラ。

  リストラの悲劇は今に始まったことではないのですね

「円満退社」・・・「解雇ではない」ということだけを示す慣用句。必ずしも円満である必要はない。

  むしろ解雇といってくれれば 失業手当がすぐにもらえるのに・・・ 厳しい世の中になったものです

「企業文化」・・・①簡単に変えられれば、それは文化ではなく、変えられないと企業の成長がそがれるもの。②身につけるとようやく社内で一人前とみなされるが 身に着けたころには、もはや他社には転職できなくなっているもの。

「ほう・れん・そう(報告・連絡・相談)」・・・自分では主体的に意思決定できない社員を育成する日本的システム。

 自分で考えて行動する社員になれ!といいつつ 勝手なことをするな! どうすればいいのか。 そう「ほう・れん・そう」が無難 なのかな?

「残業」・・・日中に処理すべき仕事を、17時以降に着手するだけで手当がもらえる素晴らしい制度。

 昔はよかった?のですね・・・・

「在宅勤務」・・・夫婦喧嘩が増える勤務形態。

 今は仕事していると家族に見せられる勤務形態?

「単身赴任」・・・①当初は「帰れない」ことが悩みの種であるが、末期には「帰らなくてはならない」ことが悩みとなるもの。②本社で月曜日と金曜日の会議が増える原因。

「ワークシェアリング」・・・痛みわけ。

 まさに・・・そのとおり!

「転籍」・・・自己紹介のときに「元**」が先に出てくる契機。

以上は人事編に出てくるワードでした

今も生きているような 何かなつかしいような・・・ でも笑ってもいられない・・・