私共の事務所では毎年事務所テーマをかかげ

それを意識して 其々が年度目標をたて

一年間を過ごそうということにしています

今年の事務所テーマは「凡事徹底」にしました

以下は 昨年の終礼に事務所の皆にむけて発表した原稿です

年末年始の間に自分の年度目標を考えられるようにいつも年末に翌年度のテーマを発表します

少し長いですが 興味のある方はご覧ください

strong2016年度 事務所テーマ/strong

2016年度の事務所テーマは「凡事徹底」としました。

「ぼんじてってい」と読みます。辞書を引くと なんでもないような当たり前のことを徹底的に継続的に行うこと あるいは 当たり前のことを極めて、他人の追随を許さない事などを意味することばとあります。

イエローハットの相談役だった鍵山秀三郎さんが、同名の本の中で伝えている考え方で、当たり前のことを当たり前にやるのではなく、当たり前のことを人には真似できないほど一生懸命やるという意味であると経営書などにはあります。

私たちは、仕事ができるようになりたいと思って毎日をすごしていると思います。そう思う時、頭に浮かぶのは、難しい申告書をすいすいと作成している姿であったり、お客さまからの難しい質問に上手に回答している姿だったりするのではないでしょうか。

そのために、専門書を読んだりセミナーを受講したりという努力もおしまないでしょう。

また、「難しい仕事をすることはストレスフルだから 私はそこそこでいいです」とか「専門的に難しい仕事は私には無理です」とか言う人もいるでしょう。

いろいろな考え方や人生観がある それは大いに尊重されるべきものであると思います。

しかし、日常の仕事のなかで必要とされることは、必ずしも『すごい仕事』ではありません。『すごい仕事』ができる人がすごいわけでもありません。

私たちが日常している仕事は、お客さまや仕事の仲間と毎日気持ちよく言葉を掛け合い、思いやり、情報を交換しあいながら、無駄なく失敗なく試算表や決算申告を仕上げていくという作業の繰り返しなのです。

仕事の現場で特別な『すごいこと』を求められることはほとんどなく、『当たり前』のことを『徹底的にやる』だけでほとんどのことは達成できるのです。

仕事のできる人は、自分のことばかりでなく周りの人の作業の進捗などにも気を配り、挨拶や掃除にもこだわり、報告・連絡・相談という基本的なかかわりにも徹底的にこだわっています。

仕事ができない人、成果の見えない人は、その当たり前の基本的なことを、「こんなことぐらい・・」などと『そこそこ』で許してしまっているように思います。

仕事には『特効薬』や『魔法の杖』はなく、『凡事徹底』しかないと言っても過言ではないでしょう。

では、私たちにとっての『凡事徹底』とはなにでしょう。私たちにとっての『当たり前』です。

①期限を守る。②正確な言葉で伝える。③間違えない。などはすぐに思い浮かぶことです。

また①相手(お客様)への細かいこころ配りができる。②笑顔で明るい挨拶ができる。③時間を守る。などは業種を問わず、アルバイトでも、それ以前にヒトとしても大切な『当たり前』だと言えます。

しばしば遅刻する人が、必ず時間を守れる人、期限を守る人とは誰も思えないでしょう。

後かたづけができない人が、物をなくさないとか確実に処理を完了させられるとは思えませんし、そのような人に大切なものを預けようという気持ちにはなりません。

しょっちゅう言い訳をしている人が 責任感のある相手への細かい心配りができる人とは思えません。

この『当たり前のことを当たり前にやる』ことを一時的にするなら誰でもができる事かもしれませんが これを徹底的にやり続けることができている人は、ほとんどいないと言えるかもしれません。

企業の発展、人間の成長、お客さまから期待される・・・どれ一つとってもそれがなければ組織(事務所)はなりたちません。

どんな研修をしても、どんなに優秀な人材が確保できても、一人ひとりがこの『あたり前』を徹底的に継続して実行しなければ、同じような失敗の繰り返しがおこるだけです。

だからこそ、この『凡事徹底』が競争力の源泉となり、優位性を発揮するのです。

特別な『すごい人』が『すごい事』をするのでなく、『誰でも』が『当たり前のこと』を『徹底的に』『やり続ける』ことで『気持ちのよい』職場をつくり、『すごい事務所』に作り上げていくことができます。

そのような一年間にしていくことを、心に刻みたいと思います。