不動産貸付で節税?
(2013年12月16日 09:00) カテゴリー:所長通信休日に自宅でのんびりしているとき
「マンションを購入しませんか 税金の節税ができますよ」といったたぐいの電話がかかってくることがよくあります
少なくとも 「節税」と言われると 私も専門家のはしくれですので いろいろと考えてしまいます
よく言われるのは
借入をしてマンションを購入しても借入利息や減価償却などが多額に計上できるので 不動産所得は赤字になる
この赤字は給与所得等他の所得と相殺(通算)できるので 節税になります
という説明です
まあ まったくのウソでもありませんが 赤字になるということは借入の元本の返済はどうするの という疑問がわきます
減価償却などは資金流出を伴わない費用なので、資金収支は収入超過だけれど損益は赤字になる
資金は手にいれても計算は赤字なので 節税というおまけもてにいれられる といったロジックです
そして たとえ借入の返済中は手元に資金はあまりのこらなくても 最終的には土地などの資産が自分のものとしてのこります
ということだそうです
そこで では家賃はずっと保証されるのでしょうか と聞くと 「大丈夫です」との返事
何が大丈夫か今一つわからない・・・
この辺からが怪しくなります
土地も建物も全額借入金で購入する などという時は 借入期間の資金収支をよくよく検討しないといけません
空室率は0% 家賃の値下がりはありえない 税額は節税なので考えなくてよい などと続くとだんだん???が大きくなります
私は、昔のように地価が上昇するに決まっている と信じられた時代ならともかく 不要不急の不動産を借入金で所有するというのはあまりメリットがない
と思うのですが・・・・
貯金が苦手な人は 借入の返済を強制的に行うことにより 借入完済時には資産が残る 老後にはその資産を売却して生活資金にする というストーリーはありかもですが
すくなくても 節税が とか 小遣いが手に入る とか 購入したときより高くうれて利益が出る などとはあまり期待しない方がよいと思います