一つの花
(2013年8月7日 09:00) カテゴリー:所員ブロブ小学校の国語の教科書に「一つの花」というお話があります。
皆さんご存知ですか?
戦時中、「ひとつだけちょうだい」という言葉を最初に覚えたという
ゆみ子のお話です。
物がない中、幼いゆみ子が物を欲しがると
お母さんが「じゃあ、ひとつだけね」といって分けてくれました。
それで、その母親の口癖をゆみ子が覚えたのでした。
ある日、ゆみ子の父親も出征していきます。
お父さんを見送る道すがら、ゆみ子はいつものように
「ひとつだけ、ひとつだけ」といって
用意したおにぎりを全部食べてしまいました。
それでも足りないのか、ゆみ子は泣き出してしまします。
お父さんは、汽車に乗る直前に
「さあ、ひとつだけあげよう。ひとつだけの花」といって
道端に咲いていたコスモスの花をくれたのでした。
それから十数年後・・・
お父さんの顔も覚えていないゆみ子は大きくなっていました。
コスモスがいっぱい咲いた庭を通って
おつかいに行きます・・・。
ざっとこんな内容ですが、最後ははっきり書かれず、
なんだかじーんとした感じが残るお話です。
物があふれているこの時代、
これを読んでいる子供達はどう思っているのか、
ちょっと気になった私でした。