相続を争族としないために
(2013年8月5日 09:00) カテゴリー:所長通信私は 仕事がら たくさんの相続対策のアドバイスをさせていただいてきました
相続財産のほとんどが先祖より受け継いできた土地というご一族
事業を営んでおられて 相続財産は未上場の自社株が中心で
相続対策というより事業承継対策である というご一族
跡継ぎになられるお子様がいらっしゃらないご一族
それぞれのご事情を抱え
相続でできる限り財産を傷つけることなく次世代に受け継いでいただくことは
100件の相続があれば 100通りの相続対策がある といえるほど
ケースバイケースです
これさえすれば などという共通の対策などあるわけもありません
その中で、被相続人さま(親御さんにあたる方)共通の願いがあるとすれば
それは
自分が亡くなったあと 相続で子供たちや親族で争いは起こさないでほしい
皆仲良く力を合わせて歩んでいってほしい ということに尽きるように思います
そのための絶対解というのもあるようでない・・のかもしれませんが
私は少なくとも 遺言書の作成をお勧めしております
遺産分割の相談をする席で 深刻な争いになるのは、決して相続する財産の多寡ではないようです
みなさん亡くなった親御さんの思いを実現してあげたいとの一念で 主張しあい 譲れないということになるようです
「お父さんはこの土地については***のようにしたいと言っていた」
「イヤ私はそんな話ではなく***と聞いたよ」
というたぐいの言い合いなのです
その場にたとえばお母さまが同席しておられれば「お父さんは**と言っていた」のつるの一声で決着することが多いのですが
それが叶わなかった場合・・・あまり想像したくないですよね
そうなので 「私はこのようにしてほしいと思っている」という意思を伝えることが
大切なのではないかと思うのです
遺言書には公正証書遺言や自筆遺言 秘密遺言などいくつか種類(方法)はあるようです
相続発生後に検認手続をとらなくてよい 解釈や理解がわかれない等の理由で
公正証書遺言がおすすめですが
さて となるとなかなか実行できないもののようです
しかし せめて お手紙でよいので ご自分の思いを伝える
それでも ずいぶん争いは防げるように思います